「また太ったの?」
その一言が、まさか家族の人生に新しい風を運ぶことになるなんて誰が思ったでしょうか。
「また太ったの?」味噌汁ダイエットを始めたその一言
それは、ある休日の静かな午後の出来事でした。家族みんなで夕食後のリビングに座り、適当にテレビでやっていたSFドラマを眺めていました。誰一人セリフを追っていない様子で、みんなぼんやりしています。
新しいズボンが示した現実
その平和な空気を破ったのは、ビシッとスーツを着た家族A。新しいズボンを履いた姿でリビングに登場した彼の顔には、何とも言えない苦々しい表情が浮かんでいました。
「ウエストがきついんだ。」
彼がボソリと言うと、その場の全員の視線が絡まり合ったのです。私も思わず心の中で「ついにこの時が来たのか」と思わず息を飲み込みました。
休日のリビングに漂う静けさ
そして、家族C。この彼女が何気なく言いました。「また太った?」と。どうやらその言葉、友人から彼女へ冗談交じりに言われた一言だったようです。でも、その冗談のあとに彼女は深い溜息をつきながら、近くのクッションに顔を埋めて黙り込んでしまいました。
さらに家族Bも、ぽつりと「最近スーパーで買い物してる時、息切れがするんだよね」なんて言い出して、場の空気は完全に「そ、そんな」と、どんよりモードへ突入したのでした。
「味噌汁ダイエットってどう?」家族が味噌汁ダイエットを選ぶ理由
「味噌汁ダイエットってどう?」と家族Bが提案したのは、そんな空気を吹き飛ばす名案でした。
これには理由がいろいろあったのですが、一番のポイントは、簡単で、飽きにくいこと。冷蔵庫にある野菜や豆腐をポイと入れるだけで、手間いらずの一品が完成します。
簡単で低カロリーな味噌汁は体に良い
作るスキルがゼロでも、何とかなります。そして何と言っても低カロリー。野菜、海藻、キノコ、肉や魚もちょっと入れれば、栄養バランスも最高です。しかも味噌の栄養素が体にいい。びっくりするほどのメリットです。
「これ、もしかして名案?」と家族がピカッと思わず目を輝かせたのがその瞬間でした。
家族の「現実」と向き合う
でも希望に燃えた初日、私たちは見逃せなかったのです。家族それぞれの生活習慣、実は結構危ない現状が浮き彫りになりました。
家族Aの場合
とにかく忙しい。運動不足はもちろん甘い物大好きで、実は深夜にプッチンプリンをこっそり食べているという衝撃の事実も判明しました(たぶん3プッチンくらい食べてる?)
家族Bの場合
趣味が多すぎて忙しすぎる。そして料理は「とにかく早く作れればいい」という精神が根付いていて、野菜の出番はほぼゼロに近い状態。
家族Cの場合
買い物のたびにお菓子やジュースを拾い買いし、部屋でゲームをしながらポリポリ食べ続けるという毎日。それを「ストレス解消法だよ~」と明るく言う彼女。
そう、私も甘い物は好きなんですけど、彼女の日々の着実なスナックタイムには正直驚かされました。
味噌汁ダイエットのスタートだけれど
こうした現実を直視し、「味噌汁ダイエットをやるしかない。」と家族みんなで一致団結。その日から挑戦が始まりました。
味噌汁をそれぞれ作り、それを家族で食べることで、栄養バランスも自然に意識できるように。
失敗も成功も笑える
何より、成功も失敗もいちいち笑い合える連帯感が生まれて、思った以上に楽しいスタートを切ったんです。
初日から冷蔵庫の大掃除をしてジャンクフードを減らし、代わりに冷凍野菜や豆腐をたっぷりストック。近くのスーパーで野菜、えのき、こんにゃく、海藻類をたくさん買い込んで、「これで痩せること間違いなし。」と、冗談交じりで盛り上がりました。
味噌汁生活の中で見つけた幸せ
とはいえ、週初めから順調かと思いきや、1週間もしないうちに事件が。ダイエット中の家族AとCが深夜にポテトチップスを買い込んできてしまったのです。その日は味噌汁どころではなく、こたつ囲んでポテチ片手におしゃべりパーティー状態。「これダイエット反省会を開くべきじゃない?」という話題で盛り上がるという、まさに負ける気しかしない模様。
味噌汁中心のダイエット生活が始まる
でもまあ、家族だからこそ気付けた課題や、新しい習慣に取り組める楽しさ。笑いながら続ける味噌汁中心の生活、これはなんだか「ダイエット」以上の何かを教えてくれそうです。
お腹も心もほっこり満たしてくれる味噌汁パワーに感謝しながら、今日も味噌汁ダイエット生活を続けていきたいと思います。
この味噌汁ダイエットの挑戦は、たった一週間だけでどのくらい効果があったのだろうか?家族全員のその後の反応、食生活の変化、心の葛藤、そして最終的な結果。味噌汁ダイエットの「奇跡」が家族を待っている。
毎日おみそ汁365日
その名の通り、365種類の味噌汁レシピがこの本に掲載されています。一日の始まりや終わりに、ふと手に取りたくなるような温かさが詰まった一冊です。料理が得意でない方や忙しい日々を送る方でも、気負わずに作れる簡単なレシピが多く揃っています。

パパッと時短!お家にあるもので美味しいおみそ汁。シンプル定番から食べるおかず系、ごちそうの一杯まで毎日役立つ365レシピ。お料理が苦手でも、時間がなくても大丈夫。
ほっとする定番から変わり種まで、春夏秋冬のおみそ汁をあつめました。冷蔵庫にあるものから探せるジャンル&具材別さくいん付き。